現状、弱い組織というのは、往々にして自分達の弱さや甘さの自覚があまりにも足りないケースが多い。
結果からみれば、明らかに弱い組織であることは明白であるにも関わらず、根拠もない自信を持っていたり、強いと錯覚していたり、あるいはたいした努力もしていないのに、一生懸命努力しているつもりであったりと、とにかく自分達の位置付けを全く理解・意識できていない。
これから組織を強化するにあたっては、まずは、今の組織(今までの組織)は相対的にみて、どのくらい弱いのか、どのレベルにいるのかを明確に理解・自覚する必要がある。
そのためには、その世界の最上級のレベルを肌で感じてもらう必要がある。
日頃は、同レベルの相手しか見えていないため、そんなレベルでの比較しかしたことがないからである。
まずは、最上級のレベルと相対したとき、自分達は何がどのくらいできるのかを実際に感じてもらう。
ひょっとしたら、まったく相手にならないくらい差があり過ぎて、その差が測れない可能性すらありうる。
あまりにも遠すぎて、その距離が解らない。
こういう場合は、もう少しレベルを下げた相手と比べてみる。
それでも解らなければ、さらにレベルを下げて・・・
そうしていると、いつかはその差が把握・理解できるレベルにたどりつく。
この段階で、この程度のレベルの相手でさえ、まだ差があって、劣っているということが解る。
さらにその上には、幾重にも上がある。
いままで、自分達がどれほど低くて狭い範囲で相手と比較し、自分達の評価をしてきたかに気付かされる。
問題はどのレベルに目標を置くのかということである。
現在いるレベルの範囲内で強くなりたいというのであれば、そもそも組織の強化なんて本格的なものはやる必要がない。
私は、少なくても3段階くらい上のレベルを目指さないのであれば、本格的に組織の強化なんてしなくてよいと思う。
このレベルに目標を置いた時点で、今までの自分達の実力、戦い方、取組み姿勢や心構え、トレーニング内容などでは、そのすべてがまったくダメだってことに気付くはずである。
まずはこの時点で、徹底的にヘコんでもらっていいと思う。
もうこれ以上、落ち込めないくらい落ち込んでもいい。
そのかわり、自分達の現実をしっかりと自覚してもらうことが大切である。
【文責:島村保行】
【監修:松原寛樹】
弊社コンサルタント島村保行がコーチをしているバスケットボールチームでの体験談を基に組織力強化のエッセンスを解説いたします。
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