組織の現状認識 - 自己(自社)分析
- 個人と組織の現状環境を分析・把握する。
- 今後の組織活動の強化に活用できそうな個人と組織の潜在能力を測る。
組織と個人の目的および方向性を設定したうえで、我々は何が何でも目的達成をやり遂げるいう覚悟(モチベーション)を持ったとしても、それだけではまだまだ組織活動の強化は実行できない。
次に必要になるのは、組織と個人が置かれている現在の環境について詳しく知ることである。
いわゆるマーケティング分析(環境分析)ということになる。
その中でも、はじめに行なうべきは、自分と自分が属している組織の現状分析である。
自分と自分が属している組織の現状分析は、今後組織活動の強化を実行するうえで、その前提となる重要な情報となるので、できるだけ詳しくそして率直に分析すべきである。
また、自分が属する組織内の分析なので、外部の環境分析よりも、当然詳しくわからなければおかしい。
分析すべき要素については、そのケースによって異なる。
私は、このチームの分析を行うに当たり、特に潜在能力の分析を重要視した。
なぜなら、現実目に見えている(いままでの)能力や環境などでは、結果が出てこなかったわけで、この要素をいくら分析しても、後に行なうべき目標設定や戦略・戦術立案に使える要素が出てこないのではないかと考えたからである。
そして、自組織分析では、以下の要素を時間をかけて徹底的に分析した。
- 個人のファンダメンタル(基礎)スキルとフィジカル(体格・体力)
- 思考能力、実行力、理解力、状況対応力などの個人能力(潜在能力も含む)
- 練習環境および備品、資金力、組織体制および文化、年間スケジュール、日常の練習メニュー、試合への準備と試合後の振り返りなど
分析レベルは、競合となる組織のレベルをある程度想定したうえで、何がどの程度できるのか、できないのかを、できるたけ詳しく書き記した方が良い。
その方が、後でどの要素を切り捨て、どの要素を活用するのか判断しやすくなるからである。
結果として、組織活動は計画的そして組織的には、まったくと言っていいほど行われていないことが判明した。
そして、個人のファンダメンタルスキル分析では、その項目すら理解できないあり様であった。
フィジカル面でも、平均身長は低いし、体の線の細さも目立った。
しかし、一方で思考能力と理解力は際立って高いレベルであった。
思えば、この思考能力と理解力の高さだけが唯一の救いであり、これから実践する組織活動の強化は、まさにこの思考能力と理解力を軸に実践していくことになった。
【文責:島村保行】
【監修:松原寛樹】
- 自組織(個人)分析シート(ファンダメンタルスキル、フィジカル、思考能力、理解力、実行力、状況対応力など)
- 自組織(組織)分析シート(練習環境および備品、資金力、組織体制および文化、年間スケジュール、日常の練習メニュー、試合への準備と試合後の振り返りなど)
弊社コンサルタント島村保行がコーチをしているバスケットボールチームでの体験談を基に組織力強化のエッセンスを解説いたします。
- 組織強化の土台作り
- 現状認識
チームが弱い、そして勝てない
- 目的意識の醸成
何のためにバスケットボールをやるのか?将来どうなりたいのか?
- モチベーションアップ
やる気になる必要性
- 組織の現状認識
- 自己(自社)分析
何がどのくらいできるのか?
- 競合(対戦相手)の分析
何がどのくらいできるのか?
- ニーズ(必要スキル)分析
試合で勝つために求められることは?
- SWOT分析
チームにとって強み・弱み・機会・脅威は何か?
- 組織の戦略立案
- 目標設定
何勝(何位)を目指すのか?
- ターゲット設定
誰に勝つのか?
- 戦略・戦術の設定
どうやって勝つのか?
- 課題抽出
勝つために足りないものは何か?
- 組織力強化の実践
- 論理思考の導入
自ら考える力を身につける
- 気づき
日々の活動の中で、自ら現状の問題点、改善点を見つける
- 役割分担
チーム内の役割を決める
- 職務要件の設定
ポジションごとの役割と必要スキルを設定
- 実践研修の実施
夏合宿の企画。集中的スキルアップ、共通認識の醸成、メイン大会への士気向上
- 採用計画
部員の募集・勧誘をいかに行うか
- 実行計画
年間練習計画と日々のメニューの設定
- 目標管理の導入
現状とストレッチ目標のギャップから課題を設定し、実行計画を立て、進捗管理する
- ベンチマークの実施
プロ選手のクリニック、他校との練習試合
- コミュニケーションの強化
飲みニケーションの実行、定期ミーティングの実施
- 組織の一体感作り
チームの愛称決め、掛け声の統一、HPやブログの設置
- チーム会計
部の決算を知り、予算を考える
- 部費の設定
必要な金額と使い道を設定する
- 組織強化継続の仕掛け
- 就業規則づくり
チームの内のルールづくり
- OJTの強化
現場で先輩が教えることの重要性
- OBの組織化
卒業生のコーチ化、資金面の支援実現
- スタッフの強化
マネージャー、コーチ、監督、部長の設定
- PDCAサイクルの導入
年度こどに反省、課題抽出、目標設定、実行計画、進捗管理方法の設定を実施
支援メニュー
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